ドッターン!!
【みのり】「い……イタタタ」
【一】「はぁ…はぁ…」
八口君が、勢いよく私の手を払ったために、一緒に倒れ込んでしまったのだ。
しかも、近くにあった机やイスまでのしかかっているよ。
【一】「す、すみません!! ぼ、僕すぐに転んじゃうみたいで……」
【みのり】「そ、そう……ね」
…うん。確かに八口君たら、こればっかりだった。
【一】「こんな僕じゃ…だめですよね。転びたくは……ないんですけど、でも…ああ、情けないな」
いっぱいいっぱいになっている八口君。
ま、また落ち込んでるよ。で、でも…。
私は言いたいことがいっぱいなのよ!!
【みのり】「八口君……手」
【一】「あ、ああ、すみません。すぐに……ど、どかしますね。でも、机が……」
倒れてきた机のせいで、八口君は身動きとれないみたい。
【みのり】「と、とにかく、手をどかしてくれないかな?」
【一】「え? 手…? 僕がつかんでるのって…机ですよね?」
ブチッという、堪忍袋の切れる音が鳴った。
【みのり】「いいから手をどかして!!」